北海道・知床半島沖で観光船「KAZUⅠ(カズワン)」が沈没した事故を受け、国土交通省の有識者検討委員会は14日、小型観光船の安全対策の強化に向けた中間取りまとめを公表した。安全対策が不十分な事業者を排除するため、事業許可の更新制を導入して罰則も強化するなど、規制を厳しくする内容となっている。国交省は今後、詳細な制度設計を進めていく。
カズワンの運航会社「知床遊覧船」をめぐっては昨年、2度の事故で特別監査や行政指導を受けながら、再び法令違反を繰り返し、今回の事故が発生。通信設備や救命具の課題も浮き彫りになっていた。
そこで国交省は、有識者でつくる事故対策の検討委を立ち上げ、議論してきた。中間取りまとめでは、必要な対策を47項目に整理。事業許可を更新制に改め、運航管理者に試験を導入するほか、安全確保命令違反の罰則に、懲役刑などに代わって新設される予定の拘禁刑を導入することを盛り込んだ。抜き打ちやリモートの活用で監査も強化するなど、悪質な業者による運航を防ぎたい考えだ。
船の設備面については、携帯…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル